ドSなイケメン数学教師はお嬢様に夢中

部屋で和巳を待っていると、


「ただいまー。凰華!数学なら僕が教えるよ?
和巳じゃなくて。」


凰夜兄ちゃんが帰って来たんだ。


「凰夜兄ちゃんは忙しいから、和巳でいいよ。
ありがとね。」


「凰華、遠慮しなくていいんだぞ。」


「失礼しまーす。あ、やっぱこちらにいましたか。
お嬢様、凰夜様とお話中ですか?」



「ううんー。違うわ。
ほら、やっぱり忙しいじゃない。
和巳がいるから大丈夫。」


今のは、凰夜兄ちゃんの執事の笹海 十莉(サザメ トウリ)
和巳のお兄ちゃんなんだー。


「お嬢様がそう仰ってるので、早く行きますよ。
仕事です。仕事。」



「待て!待て、十莉。もう少し...」

「待てません。」


凰夜兄ちゃんは、十莉に連れてかれた。



「お嬢様。入りますよ。」

「いいよー。」

「失礼します。」

和巳が片手にお盆、もう片方に数学のテキストを持って、
入ってきた。

「な、なんなのよっ。そのテキスト。」
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