放課後の続き

高校生

美乃里には、少し待って欲しいと告げて

俺は、誠次と二人で話し合うことにした。

『週末、時間が出来たら飲みに行こう』と約束をして

電話を切ったのが…………午後2時。

大学病院を辞め、実家の病院を手伝っているため

以前に比べると自由な時間を得ている。

いつもだと、患者が多くなる5時まで休憩をもらい

夕方から働くのだが………

誠次と話し合う前に、夏苗ちゃんの今を知っておきたいと思い

…………………ある場所に出向いた。

もちろん、俺が勤めるかもしれない高校だ。

お嬢様学校に、教師でもない男がノコノコ行っても

入れてくれない。

だがここには、美乃里の他に

もう一人友人が勤めているのだ。

彼の名前は、山木亨。

『亨ちゃん』と呼ばれると怒るが………

それ以外は、全くと言っていいほど怒らない

温厚で優しい人物だ。

高校時代、同じクラスになったのが縁で

今も時々遊んでいる。

あの頃は、声変わりもまだの可愛い少年だったが……

流石に今は、ムサイオッサンだ。

それでもたまに『亨ちゃん』と呼んでやると

『生徒に聞かれたら困る!
これでも国語教師なんだからな!』と言っている。
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