【全巻完結】愛は惜しみなく与う①

そして倉庫のお片づけをみんなでする。
あたしが椅子などを投げ飛ばしたせいで、なかなか倉庫内が荒れていた


「何をどうやれば、こんな頑丈な椅子が壊れるんだよ!!」


朔は、無残に散った椅子を見て腹を抱えて笑う。
やめてくれ、恥ずかしい


「それは、杏さんが、黒蛇の総長が逃げようとした時、この辺から、あの入り口位まで放り投げたんですよ」

拓也もクスクスと笑う

「割りと重いですよ?この椅子」

新?追い討ちかけないで?必死だったの



「そう言えば、杏、黒蛇の総長に用があるって言ってたけど、知ってるの?」



……やば
あたしそんなん言ってた?さっき言ってたけど…と響は付け足す


……


「いや、なんか仲間見捨てて行きよるし、一発くらい当てな気が済まへんかった」


ならいいけど?少し不思議そうに響が言った。

よかった。誤魔化せた



ホッとしたが、何か視線を感じて泉を見ると、少し睨まれた。
うわ、嘘ついたんバレた?

平常心平常心

キョドるあたしに、言いたくないならいい。とだけ言って倉庫へ行ってしまった
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