幻想ウエディング～人魚姫には王子様の甘いキスを～

今日は二人揃っての休日。
映画を観てウィンドショッピングを楽しんで、夜は彼の行きつけのバーでお洒落なカクテルを飲む・・・
私は早朝から目を覚まし、朝食の支度をしながら、勝手な妄想デートを一人で楽しんだ。

でも・・・同棲を始めて、彼の態度が一転し、炊事や家事を私に押し付けて自分はゲームに没頭していた。
夜は別々に過ごす…そんな日が続いた・・・

「絶対に入るな！」とキツく言われた部屋だけど。
朝食が出来たので、部屋のドアをノックして、彼を呼んだ。

「次郎さん」

何度か彼の名前を呼んだけど反応ナシ。

ドアノブを捻ると鍵がかかっておらず開いた。