世界No.1の総長と一輪の花 II
私はぎゅうっと勢いよく詩優に抱きつく。
詩優の温かさに触れたらやっぱり涙腺が緩くなって、堪えていたはずの涙が次々に溢れ出る。
「…ちゃんと話せた?」
私の手に触れて、詩優は優しい声で聞いてくれる。
「…うん」
「帰ろっか」
「…ん」
抱きついた手を解くと、すぐにその手を詩優が絡めとるように繋いで強く握ってくれた。
冬樹くんに…思っていたことを伝えられて良かった…