世界No.1の総長と一輪の花 II
「詩優ね、中学の時なんて恋愛に興味なかったのよ」
「え?」
「詩優の初恋が花莉だってこと、嘘じゃないわよ。詩優が誰とも付き合ったことがないのを私たちは知ってるからね」
「……っ」
「それに花莉は気づいてる?
花莉を見る時の詩優の目がすごく優しいってこと」
「……?」
私が首を傾げると、京子は
「すごく大切にされてるのよ。花莉は」
「過保護なくらいにね」と付け足して、にこりと微笑む。
…だめなの……
私は弱いから………
また涙が溢れてしまうの……
本当は、何をすべきか分かっているのに…
まだ話す勇気が足りないの。