世界No.1の総長と一輪の花 II






エレベーターを下りて外へ出ると雪が降っていた。





ぽつり、ぽつり……と。





私は制服姿で、セーターは着ているけどブレザーは着ていない。下はスカートの下にタイツは履いているけど、それだけじゃやっぱり寒くて…。






「これを着ていてください」






宮園さんは私に上着を差し出したが、そんなの着たくなくて受け取らなかった。






…そういえば、詩優に初めてあった日も…雪が降っていたっけ。もう少しで…出会って1年、だったのにな…。






「さぁ、どうぞ」






黒塗り車の扉を開けた宮園さん。
私は大人しく助手席に座った。






宮園さんが運転席に座って、シートベルトをするとすぐに車が発進。










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