世界No.1の総長と一輪の花 II






「じゃあ、行ってくるね」


「だめ」




荷物を持って部屋を出ようとしたら詩優に手を掴まれて阻止される。




「…もう行かないと…せっかく康さんが送ってくれるから…」


「俺が送ってく」





「だめだって!!会合でしょ!!!!」


「…離したくねぇ。俺から離れんなよ」





「一生の別れじゃないんだから!!!1泊するだけだもん!!!」


「早く俺の腕の中に帰ってきて」





「…っ…普通に帰ってきます…っ!!」


「…行ってきますのキスは?」






ソファに座ったまま目を閉じる詩優。キスを求める姿が可愛いと思ってしまう…








ちゅっ







と唇に軽くキスを1つ。







「行ってきます!!!」






急いで部屋を出ようとしたが、まだ手を掴まれたままで離してくれない。






ぐいっと勢いよく後ろに引っ張られて、そのせいで私の体はバランスをとれなくなって……






どさっ、とソファの上に倒れる。










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