復讐寮~罰ゲーム~
懇願
先輩たちの手際のいい手当てによって優歩の出血は止まっていた。


あたしは安堵すると同時に嫌な予感を覚える。


友樹も、亜沙美も、瞳も、優歩も。


みんな死んでいない。


だけど、苦しみが続いていることに気が付いたのだ。


「……最終的に、あたしたちをどうする気ですか?」


あたしは振るえる声でカヤ先輩へ質問した。


「全員に罰を与え終えたら、いつも通りの日常に戻るだけよ?」


カヤ先輩は優歩の眼球をガリガリとかみ砕き、飲み込んだ。


その様子に吐き気が込み上げて来る。


「いつも通りの日常……?」


あたしは怪我をした友人たちへ視線を向ける。


こんな状況で、日常に戻れると思っているんだろうか?

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