復讐寮~罰ゲーム~
部屋の中は人の出入りが多くて瞳の姿を確認することができない。


「瞳!?」


大きな声でそう呼んだ瞬間、後ろから「どうしたの?」と聞かれて、驚いて振り向いた。


そこに立っていたのはキョトンとした表情の瞳だったのだ。


亜沙美は呆れたようにため息を吐きだす。


「ちょっと……大丈夫なの?」


「見ての通りピンピンしてるよ」


瞳は笑顔で答える。


それを見てひとまず胸をなで下ろした。


「一体なにがあったの?」


「タバコを吸いながら寝ちゃったの」


瞳はそう言うと、悪びれた様子も見せずに舌を出して笑った。
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