Sky (変更可能性アリ)
「あと、ターゲットの生命を奪うのは基本的にいつでも良いが、少なくともここまでは生かすという最低期限がある。死神がターゲットとはじめて接触してから数えて3週間。それ以前に生命を奪ったり、ターゲットが自殺で死んだりすると規則違反とみなされ寿命に関与していなくても特例として消滅することになる。気をつけろよ」

「はい」

「最後は"特権"についてだな。この世界では仕事を100件こなした者の褒美としてどんな願いでも叶えられる、というものがある。利央、今回の仕事で100件目だよな」

「そうです」

「もう願いは決まってるのか?」

社長の目をしっかりと見据えて「はい」と力強く頷く。

俺にはずっと叶えたい願いがある。その願いを叶えるために俺は今までこの仕事を取り組んできた。目の前に迫るこの貴重な機会を絶対に逃すわけにはいかない。

「決まっているなら尚更、頑張らないとだな。任せたぞ」

社長のその言葉を聞いた途端、手に持つ紙の束にグッと、さらに重みが増した気がした。

改めて社長の目を真っ直ぐに見据えて、俺は決意を込めて口にする。


「ーはい。じゃあ、行ってきます!!」
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