高校生マフィア
「…ッ」

5分後、まだ吐き気は続いてるけど、やっと普通の顔ができるようになった

忘れろ
忘れろ

「…っし…」

3日後まで
絶対、あれはダメだ
見られたら、確実に誰か倒れる

ぎゅっと手を握ってトイレを出た
席に戻ると、春樹が珍しく心配した声で俺に話しかけてきた

「卓真…どーした?ダイジョブか?」
「ん?あー。うん。大丈夫でした☆」
「何かあったん?」
「いやー。ちょっとメロンソーダが変な所で爆発しまして(笑」
「ハハッ。何だよそりゃ」

俺もつられて、はは。と笑った
そして、静かにパソコンの電源を切った

あー…まだ気持ちわる…


つか、俺達の新しい敵、この前の比じゃねぇじゃん
高校生が首突っ込んでいい領域じゃねぇよ
同じマフィアでも、あれは違うマフィアだ


――ケモノ


俺の頭に、【獣】の文字が浮かび上がった
えらくハッキリ。鮮明に


俺達の、敵




「ってぅおッ!?卓真おま…俺のウーロンに何入れたー!?」
「卓真…コーヒーにコーラ入れたろ…」
「あ、それあたしー☆」
「爽樹かよ!!」
「ドリンクバーは混ぜ合わせるために存在するでしょー☆」
「違います!断じて違います!!」

皆の笑い声が遠い



俺達の、敵
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