高校生マフィア

雪姫

いよいよ…
私も、マフィアとして裏社会で活動するのか

「………」

マフィアに、なる―
警視総監を父に持つ高校生が、裏社会の住人になる

決めたことだ。でも
父親を裏切るというのは、あまり気が進まない

「…雪姫…?大丈夫?…」

黙り込んでいると、爽樹の小さな声が聞こえた
我に返って顔を上げて、少しだけ微笑んだ

「大丈夫」

ガチャ。と慧がドアを開けた

私も慧に続いて、卓真の部屋になるという広く美しい部屋から出ようとした

「…あ、皆ちょっと待って」
「?」

私達のボスになった男に呼び止められた
振り返ると、微笑を浮かべて私達に言った

「皆の特別機関名、まだ言ってなかったよね?」
「特別…機関名?」
「そう。6人の天才的能力を持った高校生で結成された重要機関の名前。俺が決めたんだ」

ボスは、コツ。と1歩前に出た

「皆の組織名は――」



「【mattina】」
「え?ま…マッティ…ノ?マッティーノって」
「【朝】」

春樹の言葉に答えた

【mattina】は、イタリア語で――【朝】

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