死者の音〜最期のメッセージ〜
高野匠が倒れた時のことを訊ねても、「突然倒れて手足が痙攣させ始めた」と言うだけで、てんかんの発作を起こしたこと以外は何もわからなかった。

お昼時になり、藍たちはお昼を食べにカフェへと入る。このカフェも高野匠が発作を起こした場所だ。

「ハムサンドセットをひとつ」と如月刑事。

「フレンチトーストセットをひとつお願いします」と藍。

「オムライスセットをひとつお願いします」と大河。

それぞれ注文し終わり、如月刑事がため息をつく。

「結局、何も見つからなかったな」

「そうね……」

藍も少し疲れた表情になる。こんなに動き回るのは久しぶりで、藍はため息をつく。

「ま、まあ!おいしいものを食べて元気を出しましょう!!俺は絶対に原因が見つかると思いますし!」

大河が藍にそう元気付けた刹那、カフェに音楽が流れ出した。今流行りの女性シンガーソングライターの歌だ。

「あ、音楽!音楽聴いてリラックスしましょう!音楽を聴くと体力が回復するらしいですし!」
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