一生一緒

「ただいま~、父さん」と瑠依







ごく自然に言う。







「お帰り、兄貴。」






父さんたと呼ばれた男の後ろから瑠依によく似た少年が出てきた。







「ただいま、蓮」








「あ、お前も帰ってきたんだ。」







と嘲笑う蓮










「さぁ、おいで」









震え始める体に命令して靴を脱いで家に上がる。







歩きなれた筈の廊下を通ってリビングに行く。








男三人が住むには大きすぎる家。







そのリビングは私が出ていった時から少しだけ散らかっているように見えた。








「……ずっと帰ってこなくて心配したんだぞ、美幸。」








耳に残る猫なで声に鳥肌がたつ。







「今まで何処に居たんだ?」








……知ってるくせに






瑠依も蓮もうっすらと笑っていた。







「まぁ何処にいてもいい。お前が帰ってきてくれたんだから。」







そっと私の両肩に手が置かれる。












「…お父さん……」











「……またカゾク四人で暮らそうな?」
















そう言ってまるで逃がさないかのようにガッシリと両肩に置かれた手に力が入る。






















……尋常ではない力が。
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