アラフォー×バツ1×IT社長と週末婚
「よし!区役所へ、直行だ!」

「待って下さい。」

私は、折橋さんの腕を掴んだ。

「婚姻届け、出すだけですか?」

折橋さんは、目をパチパチさせている。

「……結婚式、って事?」

「はい。」

少なくても私は、結婚式をしたい。

両親にも、晴れの姿を見せてあげたい。


「そうだな。落ち着いてから、盛大にやろう。」

「せ、盛大……」

私は思わず、頭を横に振ってしまった。

「盛大じゃなくてもいいです!本当に普通に!」

「普通って何?一生に一度の事なんだから、思い出に残るモノにしようよ。」

折橋さん、何だかグイグイ事を進めようとしているのは、気のせいなんでしょうか。


「ああ、今から楽しくなりそうだ。」

私よりもウキウキしている折橋さんを横目に、私はリムジンに乗って、区役所へとやってきた。

二人で婚姻届けを、担当の人に渡す。

「はい、おめでとうございます。」
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