アラフォー×バツ1×IT社長と週末婚
「何を疑ってるの?」

「何って……」

そう聞かれても、自分もよく分からないかも。


「もしかして、子供と一緒に、前の奥さんと過ごしてるって?有り得ないよ。もしそうだとしたら復縁してるし、そもそも離婚しない。」

そう言って五貴さんは、ダイニングテーブルに座った。

こんな時に限って、林さんは朝食を作った後、どこかに消えて、それっきりだし。

五貴さんにそんな事言われたら、それ以上聞けないし。

「つむぎは、余計な事気にしすぎなんだよ。」

「余計な事って?」

私も五貴さんに合わせて、ダイニングテーブルの向かい側に座った。

「例えば、自分の他にもう一つ、家族があるんじゃないかとか。」

「うん。思ってる。」

「ほら。ない。一切ない。」

五貴さんは、刀で横に真一文字に切るようなジェスチャーをして、朝ご飯を食べている。

「後は?」

私はわざと前かがみになって、五貴さんに聞いてみた。
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