アラフォー×バツ1×IT社長と週末婚
我ながら、綺麗にまとめてみたと思う。

うん。

「最後に、お花を。」

えっ?花?

そしてその花を持ってきたのは、市来さんだった。

「水久保さん。他の所に行っても、頑張って下さい。」

「あ、ありがとう。」

市来さん、こんな時に限って涙浮かべているし。


恐るべし!

可愛い種族!!


「じゃあ、水久保さんに拍手!」

課長の掛け声で、皆から拍手された。

一応、有難うございますって言うけれど、一番奥の人なんて、私知らないし。

しかも、後ろの人に”あんな子いたっけ?”って、聞いてるし。

はいはい。

会社なんて、そんなモノさ。

仕方ないよね。

半年しかいなかったんだもん。


私は人知れず、ため息をついた。

一年契約だったけれど、何もなければ、契約更新してくれるって聞いてたし。

このまま、この会社にずっといてもいいかなって思ってたから、なんだかあっ気ない感じがする。
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