こんなことになるなんて
ある日、私は谷川という男の先生に呼ばれた。
『放課後、取りに来て欲しいものがあるから職員室来てくれないか。』
『はぁ…分かりました。』
ー廊下でー
『どうしよう。また谷川に呼ばれたんだけど』
『行かなくていって。だって、この間みたいに職員室で気持ち悪いほど褒められるかもよ。』
『そうだよね。でも来ないと…って脅された。』
『マジか、理恵子にいいな!』
『そうするわ!』
私は、理恵香先生というこの学校一信頼出来る親しい先生にに相談した。
『先生~!また谷川先生に呼ばれました』
『嘘~!クラス離したのに懲りない人だね。
行かなくていいよ。私がケリつけとくね。』
『でも来ないと…って脅されたんです。』
『何かあった時のために私の連絡先教えてあげる。』
『ありがとうございます』
クラスを離したというのは習熟度別で英語が別れていて、テストの結果で教室が変わる。
そして私は放課後、職員室に行った。
『来ました。』
『じゃ、行くぞ。』
『どこにですか?』
『とりあえず着いてきなさい。』
『はい…。』
この時、理恵香先生は頑張って耐えて。って口パクで言ってくれていたような気がした。私は頷いて返すと、手を引っ張られて連れていかれた。
そして、谷川の車に連れていかれた。
『そこにあるもの取ってくれないか?』
『こっこれですか?』
その時に口に当てられて私は気絶してしまった。次に起きた時は知らない地下室みたいな所に監禁されていた。
手と足が動かせなくなっていた。
『やっと目を覚ましたか。』
『ここはどこ。私を早く返して。』
電話がなった。理恵香先生だった。
『あれ~?小林理恵香ってこの学校の先生だよな?なんで連絡先持ってるんだ~?』
そして、勝手に出た。
『なんだ。』
『先生!何してるんですか!今すぐ生徒をみのりを離しなさい。とりあえず、みのりと話させてください。』
『仕方ねぇな。話させてやるよ。』
『うっ。助けて。理恵香先生。でも…もうダメみたい。体が思うように動かないの。』
『諦めないで。あなたには私がついている。そこで諦めたら、谷川の言いなりになるわよ。大丈夫。必ず迎えに行くから。』
『分かりました。もう少し頑張ってみます。ってちょっと』
『さぁこれからどうなることかね‪wヤっちゃおうかな』
『えっ。それだけは辞めて!代わりに私が…』
ガチャ。谷川が切ってしまった。
『さぁ、これでお遊びは終わりだ。』
あれから谷川は私をおもちゃとして散々遊び散らしたあとどこかに行ってしまった。
それからしばらくして髪も服もボロボロになった理恵香先生が駆けつけてくれた。相当一生懸命に探してくれてたと思うと嬉しかった。
『みのり!しっかりして!!』
『理…理恵香…先生…助けに来てくれ…たんですね…』
私の目から一滴の涙がこぼれ落ちた。
『よかった。生きてて本当によかった』
理恵香先生は私を抱き抱えて車近くまで運んで、救急車を呼んでくれた。私がとても不安そうな顔をしていると、私がついてるよ。と言ってくれてとても安心した。
そこから私は、順調に回復して1ヶ月で退院したが心の傷は消えないままだ。私は入院中にこのことを理恵香先生にだけ話した。理恵香先生は涙を流して聞いてくれた。
『ごめんね。ごめんね。私が早く見つけてあげられなかったばっかりに。』
『ううん。理恵香先生は悪くないです。でも不思議です。心の傷は理恵香先生といると自然と癒えてくるんです。ずっとそばにいてください。』
『わかった。約束ね。』
先生はそう言って、退院するまでの間面会時間の終わりまで付き添ってくれた。
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