「悪」が似合わない君と。
彗side


誰だ…あの男は




今、他の奴らにも手伝ってもらってあの男を探してる



まだなんの情報もつかめていない




「くっそ…」



「彗」



海が隣に座った



「その男はあの女に手を出すと言ったのか?」



「いや…そうは言ってねぇ…」



でも



「あいつの名前を知ってた…」



嫌な予感がするんだ



「あの男の雰囲気は異常だ…絶対普通のやつじゃねぇ」



「あの女に手を出されるのはまずいのか」



は?



んなもん、



「まずいに決まってんだろ!!」



ムキになった俺を見て海が眉を上げた



「…珍しいな。今までの女だったら絶対そんな風に怒ることもなかったのに」






当たり前だ




トンボは特別じゃねぇ



それに俺の女でもない




でも…



しらねぇ奴があいつに触るのはいけ好かない



だからダメなんだ…



あいつを守らなきゃ



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