「悪」が似合わない君と。


「う…ん…?」


なんとも言えないような顔をしている浜田さん


「恩返しみたいな感じですよね」

「………ぁぁ」


声ちっさ

その体でその声はわらわせるわ


で、やっぱり喜ばせたいんだよね

だったら


「分かりました!協力しましょう!!」

「ほ、ほんとか?」

「ええ!」

「よっしゃ!!じゃあさっさとどうすればいいのか教えろ!おんな!」


うぐ…

おい、我はお前に手を貸してやる立場なのだぞ?


「でもその前に!浜田さん!」

「なんだよ」

「私の名前は篠瀬美花です!」

「あ?」

「あ?じゃないです!名前があるんですから名前で呼んで下さい!」

「めんどくせぇな」

「手伝いませんよ?」

「…チッ…シノセ」


ふふ

シノセだって笑笑


篠瀬さんとしか呼ばれない私にとって
ちょっと嬉しいその響き


「ミハナって呼んでくれればいいのになぁ」

「調子乗んなよ!」


はいはい笑笑


最初は怯えていたけど

なんかこうしてみるとちょっとデカくて、ダサくて、キレっぽいだけの普通の人じゃないか

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