「悪」が似合わない君と。



う!!


……あ、あれ?



いたくないぞ?



落ちるのに構えてたのにどこも痛くな…い



ええ!



目を開けるとすっごい整った綺麗な顔をした男の子がド!アップ!!に!?


私の体は浮いている


と、言うことは、、



お、OU‼︎



O☆HI☆ME☆SA☆MA☆DAKKO!!!!!



篠瀬さん人生お初のお姫様お抱っこでございますわ


「…おい、」



人生お初の…


「おい、」


お姫様お抱っこ


「おい、トンボ!」



お姫様おトンボ



…ん?トンボ?



トンボって…てああ!!


私は抱えられた状態で固まってたみたい



「す、すみません!」



急いで降りる



あれ?なんか視界がいつもと違う



あ!落ちた衝撃でメガネが落ちたんだ!



まあ…、、いいんだけど…


「お前っ…」




…?



目の前の男の人は何かを言いかけてやめた




っていうかこの人、椅子から落ちそうになったところを助けてくれたんだよね!



「あの!」


「…あ?」


綺麗な顔でこっわい顔で私を見る


な、なんだなんだ

そんな睨まなくてもいいじゃないか


だから私はそのこっわい顔を打ち消すようにめいいっぱい笑ってやった


「ありがとうです!お陰で助かりました!ありがとう!!」


「…」



し、しんとしている



そんな変な顔だったかな?
2回もありがとうって言わない方が良かったのか?



ん、というか、



「あの、聞いてもいいですかね?トンボってなんですかね?」


「…は?」


「さっき言ったじゃないですか、おトンボ…あ、いや、トンボって」


「…ああ」


綺麗な顔でニヤリと笑った


そして私との距離を詰める


「ダッセェメガネかけてたからさ」



私の頭の上に乗るさっき落としたメガネ…




って!!!ダサイイ!?


「な、なんですってぇ!?」


両手を振り回して接近する


「ハハ!こらトンボ、羽ばたつかせるな」


「トンボじゃないもん!!」


お腹抱えて笑ってるよこの人!


なんて失礼な!


「じゃーな、トンボ」


ムキいいいい!!!

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