明日は明日の恋をする
私はベッドの上に押し倒され、進藤さんの顔をじぃっと見つめる。すると少し心配そうに声をかけてきた。

「…怖くないか？」

「はい…寧ろ嬉しいです。」

「上等。」

私の返事を聞くと進藤さんはネクタイを外し、唇で耳元から首筋をなぞる。その唇の動きにゾクッと感じ、我慢したくても声が出てしまう。

それから自然と2人は重なり合った…。

「明日香、俺の心臓の音を聞いてみな。」

進藤さんの胸に手を当ててみる。

「心臓の音がめっちゃ早い…。」

「だろ？好きな奴が前にいて余裕がないんだ。俺の方が緊張しているかもな。」

「嬉しい…大好き。」

そして…私達は結ばれた…。

愛を確かめ合った私達は、ベッドの上で横になり、進藤さんが腕枕をしてくれた。

「明日香。」

「はい、何ですか？」

上を向いていたが、クルッと横を向き進藤さんの顔を見る。同じく進藤さんも私の方を向いた。

「……本当に切り替えが早いな。」

「…？」

私は何の事か分からずキョトンとする。

「なぁ、ワガママ言っていいか？」

「ワガママ…ですか？」

「取り敢えず、2人の時は敬語禁止な。」

「えぇ！？」

私は驚いた表情で進藤さんを見る。進藤さんは『やれるよな』と言わんばかりの上から目線で私を見ている。

「そういえば…ナオ君の彼女やった時は敬語じゃなかったよな。」

「うっ、よく覚えてらっしゃる。分かりました。…努力します。」

「ほら、また敬語。」

軽くデコピンをされた。そしてまた何度も唇を重ね、2人の長い夜は続いた…。
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