明日は明日の恋をする
「なぁ明日香、別れる時に言ってくれたよな…俺の幸せを願っているって。」

「えぇ。」

「俺を幸せに出来るのは明日香だけだって言ったら…どうする?」

私の隣に座っている進藤さんは、座ったまま私の顔を軽く覗き込むように見てきた。

「どうするって…えっ?」

私は頭が真っ白になって進藤さんの方を向いたまま、固まってしまった。

「婚約解消した事を明日香に言うべきか悩んだけど、明日香は明日香でまた次の出会いに向けて前を向いて進み出したし、俺はそれを邪魔しちゃいけないと思ったからナオトや鈴里さんにも口止めしたんだ。でも明日香と再会してからふと思った。」

「思ったって何を?」

すると進藤さんは自身たっぷりな笑顔をしながら言った。

「明日香を幸せに出来る男は俺以外にいないな、と。」

「何それ、超自信過剰じゃん。でもそれ…正解だし。」

私は笑顔を返すが、次から次へと涙が溢れ出す。それを見て進藤さんはソファー座ったまま私を引き寄せて抱きしめてた。

「好きだ、明日香。また俺のそばにいてくれないか?」

私の耳元で進藤さんが囁く。その言葉に私はただ泣くことしかできなかった。

私が泣いてる間、進藤さんはずっと抱きしめてくれた。そして落ち着いた頃、進藤さんは抱きしめてた手を離し、至近距離で私を見る。

「返事は?」

「聞かなくても分かってるくせに。」

「明日香の口から聞きたい。」

「私も進…ケイスケのそばにいたい…好きだから。」

そして私達は笑顔で唇を重ねた。お互いの気持ちを確かめるかのように…。

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