明日は明日の恋をする
「お風呂の準備してきました。」

「ありがとな。それより…。」

「ふぇ!?」

「何だ?」

「い、いえ…何でもないです。」

私はビックリした。まさか仕事OFFモードの時に、ありがとうとお礼を言われるとは思わなかったから…。ていうか、正直お礼とか言うタイプには見えなかったし。進藤さんって私生活もちゃんとした人なんだなぁ。

「それより、風呂上がったら早速このゲームをしてみるぞ。」

進藤さんはゲームソフトを手に持ち、ニィッと笑う。

「良いですよ~。」

私もニィッと笑い返す。

「先に風呂入るか?」

「いえいえ、進藤さんから先に入って下さい。私はもう少し部屋の整理をしたいんで。」

そう言って先に進藤さんにお風呂へ行ってもらった。部屋の整理もあるけど、流石に家主より先にお風呂を頂くのは気が引けると思った。

…コンコン

しばらく部屋の整理をしていると、部屋をノックする音が聞こえた。ドアを開けるとお風呂上がりの進藤さんが立っている。

濡れた髪…

部屋着…

さっきまでの進藤さんと雰囲気が違う。お風呂上がりの進藤さんには何故だか色気がある。それにスーツを脱いでもやっぱりイケメンだ。

「風呂、早く入れよ。」

「は、はい。ありがとうございます。」

いけない。思わず進藤さんに見惚れてしまった。私は急いで着替えを準備してお風呂に入る。
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