明日は明日の恋をする
砂浜の人混みをすり抜けながら走るが、なかなか進藤さんに追いつけない。
「あっ進藤さん。」
やっと追いついたと思ったら、もうホテルの前だった。私は進藤さんを呼び止めて、走り続けたせいで乱れた呼吸を膝に手を置き整える。
「はぁはぁ…進藤さん、美玲さんの部屋のキーです。」
「わざわざ走って持ってきたのか。」
「だって早く渡さなきゃって思って。でも進藤さん歩くの早すぎ、全然追いつけなかった。」
私は笑いながら話す。そんな私を見て、進藤さんも顔が笑っていた。
「せっかくだから、ちょっと付き合え。」
進藤さんはそう言ってホテルの中へは入らず、違う道を歩き始める。そして美玲さんがいないせいか、仕事モードではなくなっていた。
「どこに行くんですか?」
「さぁ…取り敢えず人の居ない場所か?」
「えっ?」
進藤さんは私の方を見て意味深に笑みを浮かべる。人の居ないところって…何をする気ですか!?
少し歩いて道を逸れた所に、海を一望できる場所があった。周りには誰もいない。私は柵に掴まり海を眺めた。
「潮風が気持ちいいですね~。」
「そうだな。」
進藤さんは柵に頭を付けて、珍しくため息をつく。何だか疲れるみたい。そうか、人の居ないところで休憩がしたかったんだ。
「お疲れですか?」
「あぁ、仕事モードは疲れるな。」
「…美玲さんの前でも仕事モードなんですね。」
「長年の癖みたいなものだ。勝手にスイッチが入るんだ。」
「でも私や高瀬さんにはそのスイッチ入らないんですね。」
「ナオトは付き合いが長いし、水沢には…仕事モードで接しても俺に何の得もないから勝手にスイッチが入らないんじゃないか?」
「あはは、何それ。」
「もしかして…愛想良く接して欲しいのか?」
「私は…素の方がいいです。」
「…少し黙ってろ。」
そう言って進藤さんは私の口を塞ぐように唇を重ねる。そしてすぐに唇が離れると私達は少し見つめ合い、今度は深く長く唇を重ねた。
「あっ進藤さん。」
やっと追いついたと思ったら、もうホテルの前だった。私は進藤さんを呼び止めて、走り続けたせいで乱れた呼吸を膝に手を置き整える。
「はぁはぁ…進藤さん、美玲さんの部屋のキーです。」
「わざわざ走って持ってきたのか。」
「だって早く渡さなきゃって思って。でも進藤さん歩くの早すぎ、全然追いつけなかった。」
私は笑いながら話す。そんな私を見て、進藤さんも顔が笑っていた。
「せっかくだから、ちょっと付き合え。」
進藤さんはそう言ってホテルの中へは入らず、違う道を歩き始める。そして美玲さんがいないせいか、仕事モードではなくなっていた。
「どこに行くんですか?」
「さぁ…取り敢えず人の居ない場所か?」
「えっ?」
進藤さんは私の方を見て意味深に笑みを浮かべる。人の居ないところって…何をする気ですか!?
少し歩いて道を逸れた所に、海を一望できる場所があった。周りには誰もいない。私は柵に掴まり海を眺めた。
「潮風が気持ちいいですね~。」
「そうだな。」
進藤さんは柵に頭を付けて、珍しくため息をつく。何だか疲れるみたい。そうか、人の居ないところで休憩がしたかったんだ。
「お疲れですか?」
「あぁ、仕事モードは疲れるな。」
「…美玲さんの前でも仕事モードなんですね。」
「長年の癖みたいなものだ。勝手にスイッチが入るんだ。」
「でも私や高瀬さんにはそのスイッチ入らないんですね。」
「ナオトは付き合いが長いし、水沢には…仕事モードで接しても俺に何の得もないから勝手にスイッチが入らないんじゃないか?」
「あはは、何それ。」
「もしかして…愛想良く接して欲しいのか?」
「私は…素の方がいいです。」
「…少し黙ってろ。」
そう言って進藤さんは私の口を塞ぐように唇を重ねる。そしてすぐに唇が離れると私達は少し見つめ合い、今度は深く長く唇を重ねた。