寡黙なダーリンの秘めた愛情
「なんか、アカイケユリアのインボウだけじゃなくて、ソシキテキなヤボウが絡んでいる気がする」

美咲は、ホイットニーとジムに政義から聞かされたことと、松本歩花にされたことを話して聞かせた。

ジムが敢えて難しい日本語を使用して笑わせようとしているのを美咲はわかっていた。

二人の様子から、ホイットニーもジムも赤池由利亜側の人間ではないと信用できて安心した。

「たぶん、敵認定した相手には容赦ないって評判の蓮と美鈴だから、何らかの情報を掴んで動き出してるはずだけど、私も私なりに探りを入れてみるわ。萌にも協力してもらう。彼女の情報網はハンパないのよ」

そう言って、ホイットニーがウィンクする。

「美咲に何かあったこと、蓮には黙ってても、もうばれてると思うよ。ずいぶん前から美咲のスマホの着信が鳴りまくってる」

ジムから渡されたスマホの画面をフリックすると、無数の着信履歴と、ＳＮＳのメッセージが届いていた。

もちろん全て、蓮からだった。
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