溺愛男は恋愛初心女の恋を惑わせる
愛の巣(亮side)
助手席で眠る彼女を信号待ちしながら眺める。

気持ちよさそうにグッスリだ。
かなり疲れさせてしまったからな。
しかし、かわいいよなぁ。
睫毛長いし、唇もかわいい。
理性的に紳士に振る舞うつもりが結局ガッついてしまった。
しかし、初めてって。
前世で、過去に徳を積んだのかも、オレ。
巡り合わせに神様に感謝。

信号が青に変わった。
あと少しで自宅付近だ。
送り届けたら、またしばらく会えないかも。
俺の家に来たいって言ってたし、とりあえず俺の家まで運んで寝かせよう。
邪な心が働く。
腕の中にいる彼女を思い出すと、誰にもあんな彼女見せられないわ。
あー、絶対手放せない。
側に置いときたい。

今までの俺とは思えない行動。
田中や蓮が聞いたら大爆笑だろうな。
イヤ、玲奈を見たら納得だろう。
よく、誰にも手を出されず今まで過ごせたものだ。

駐車場に着いて、そーっと玲奈を自宅のベッドへ運ぶ。
よほど疲れたのか、全く起きない。

もう一度、荷物を取りに駐車場に行って戻ってきてもまだ眠り続けていた。
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