溺愛男は恋愛初心女の恋を惑わせる
願い(亮side)
治療は終わった。重傷者も多かったが全員助かったのは医師としては
やり切った気持ちが大きい。
しかし、受け入れ数多すぎ。兄貴に意見したら、子供が多かったのと、
玲奈とマックスの援助が見込めると思ったからだと。
ほんと、策士だよ。視野が広い。経営者に向いている。

でもあの日、二人がいたのは患者さんにとってはラッキーだったことだろう。

兄貴も総指揮をとって、手薄になった病棟もまわしていたが、二人の処置を
近くで見ていたようだ。
なかなか、あそこまでの腕のいい医師はいない。
新人もベテランもアメリカの医術を見せつけられたことだろう。

玲奈も小児科医としての力を発揮していた。
マックスの判断力、診断力はすごい。

二人は院内で知名度を上げた。


玲奈はオレの婚約者として認識された。
外堀はほぼ埋められて、考えなければならないのは玲奈本人のことだ。

オレ自身のことも。

ちゃんと話し合おう。二人がこれからどうしたいか。
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