溺愛男は恋愛初心女の恋を惑わせる
ゲレンデにて(玲奈side)
北海道にやってきた。
実は北海道初めて。日本でスキーも初めてで。
すっごく楽しみだった。もちろん、彼とゲレンデも初めて。
スキーはもう何年もしてないから少し不安だったけど、
亮さんのアドバイスのお陰で転ばず楽しめてる。
最初、危ない時は支えてくれてたから、まだ尻もちもついてない。


二時間程滑って、今は途中のロッジで休憩中。
そんなに疲れてないけど、かなりの運動量。
暖かいコーヒーが美味しい。
おやつタイムでケーキも。甘くて幸せ。

「幸せそうに食べるな。そんな美味しいの?」

「うん。普段運動しないから、疲労回復。」

「疲れた?初日から張り切らないほうがいいよ。筋肉痛つらくなるからね。」

「亮さんは大丈夫?私と一緒のペースだと物足りないんじゃない?」

「そんなことないよ。オレは玲奈とこれたから満足。もっと、ズッコこけるのを
期待してたんだけど、上手くて驚いた。」

「期待って…。亮さんのアドバイスが効いてる。感覚は覚えてるんだけど、スピードがやっぱり
出せないよね。ちょっとまだ怖い。亮さんは想像以上に上手い。
何でも出来るんだから、ズルイなあ。」

「おれ、インストラクターの資格持ってるから。大学のときにね、かなりやってた。
それに、何でもなんて出来ないよ。玲奈みたいにピアノ上手くないし。」

「私もこの旅行で上手くなるわ!ご指導お願いします!」

「いやいや、そんな気合い入れないで。スキーデートなんだから。
イチャイチャしながら滑ろうよ。それに夜のためにエナジー温存しといてよね。」

「なっ、何言って!なんかキャラ変わってない?最近なんだか…。」

「なんだか?何?」

「なんだか、すごくエッチ…。」
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