溺愛男は恋愛初心女の恋を惑わせる
結婚(亮side)
帰宅して、玲奈のマンションへ。
三か月不在だった家は三上家のお手伝いさんが時々掃除に通っていたらしい。
なので、またいつもの暮らしが戻っていた。
時間が許す限り会い、お互いの家で寝泊まりする。
イブ以降、離れていた時間を埋めた。
食事を作ってくれる時は玲奈の家が多かった。
自分のテリトリーの方が作りやすいとか。

今回は長期休暇でずっと一緒に過ごせて心地よかった。
ホテルはスイートで部屋も広かったのであれはあれで楽だったけど、
お互いの空間で過ごすことに違和感がなくなったなあと感じる。
それだけ、距離が近くなれただろうか。


パタパタと自宅に戻った玲奈はエアコンを入れ、お湯を沸かし、お風呂の準備をして
お茶を入れてくれた。

美味しい紅茶を入れて、チョコを添えてくれた。

オレはその一連の流れを邪魔しないように室内用の曲を選ぶ。
玲奈から選曲を頼まれるのだけど、その時の気分だ。
今日は疲れたけど、やりがいがあったスキー。
緩やかなちょっと元気になるサウンド。


玲奈がソファに座り、一緒にお茶を飲む。

「スキー楽しかったね。」

「ああ、この冬もう一回行けるといいね。スノボしたいんだろ?」

「うん…。えっと、あのね、結婚なんだけど…」

嫌な予感…。なんだ?…。
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