溺愛男は恋愛初心女の恋を惑わせる
自覚(玲奈side)
静か過ぎるのも落ち着かないのでスウェーデンの緩やかなサウンドをかけ
お料理に取り掛かり始めた。
何品作れるかな。

久しぶりに誰かの為にご飯を作る。

10分くらい経ったころだろうか。
ふと亮さんを見るとスマホを握ったままうとうとしていた。
少し休んでもらおう。
すっと肩を押してクッションへ誘導する。
簡単に横たわったけど、全く起きる気配はない。
ブランケットをフワリとかけて夕暮れの光だけが部屋に照らすくらいにそっと電気を
間接照明だけにした。

いつも大人な亮さんが無防備に眠っている寝顔はちょっぴり幼くてかわいい。
キレイな顔。仕事忙しいんだろうな。
疲れてるよね。
こんな風に私だけがこの寝顔を見れたことにうれしさが増す。
と同時に私だけが見られたらいいなと思った。

これってなんか好きみたいじゃない?
人として好意は持っているけど、男性としてみてる?
急に意識し過ぎて、慌ててキッチンへ戻った。

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