友達以上恋人未満
「盛塩はまだいいね。お水もやったし、すっきりした。」

儀式を終えて自分の部屋に戻った。


サボテンの花が裕子を迎えてくれた。

自然と笑顔になっている。自身は気付いていない。


「今日ね、あなたと同じくらい綺麗な女の人と会ったのよ」


今度は花に向かってひとりごちた。


時計の針はお昼ちょっと

前をさしていた電話が鳴った。メールの着信音。

大抵の事に無頓着な裕子は同僚の早紀から


「裕子、携帯の曲くらいは着メロにしなよ。」と言われ最初は


「面倒だからいいよ」


とて言ってたのだが、


一度変えると定期的に変

えないと気が済まなくな

る自分の性格がわかって

いたので変えなかった、

というのが本当の理由だ。
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