たばこ
その少し後、橘さんはどこかへ行ってしまった。

私にはそれがどこか、なんとなく分かった。





「うわー見つかったー(笑)」

「やっぱりたばこですか…。」



居酒屋だというのに、ここは禁煙だ。つまらない。

その代わり、喫煙所的なものが設けられている。

といっても、店の外に出なければならないけれど。



「お前酒も強いんだな〜。」

「もってなんですか。」

「たばこも吸うし、酒も強いし…俺と付き合うか?(笑)」

「はい?」



明らかにからかっているのは分かるけれど、この人は顔が良い。少しはドキッとした。
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