君への愛は嘘で紡ぐ
Third Lie
翌日、笠木さんは学校を休んだ。
それから一週間、笠木さんの姿を見なかった。


「円香ちゃん、日に日に元気なくなってくけど、大丈夫?」


由実さんが心配そうに私の顔を覗き込んでくる。


笠木さんに言われたことを胸に由実さんと会話をするようにしていたら、ぐっと距離が縮まった。


それでもさん付けや敬語は私の癖のようなもので、変わらなかった。


「何かあったなら、話聞くよ?」


いくら距離が縮まっても、笠木さんのことは話せないでいた。


由実さんだけでなく、瑞希さんも笠木さんのことをよく思っていない。
また笠木さんのことが悪く言われるのは嫌で、言えなかった。


「由実さんは、長い間会えないと寂しいと思う人がいますか?」
「いるよ」


会話の流れを作らずに質問をしたせいか、由実さんは首を傾げながら答えてくれた。


「では」
「瑞希と、円香ちゃん。好きな人に会えなかったら、寂しいよね」


自分の求める答えが聞けるような気がして、さらに質問を重ねようとすると、先に由実さんが話し始めてしまった。


「好きな、人……」


つまり私は、笠木さんのことが、好き……?


「なになに、えん、好きな奴でもできた?」
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