高嶺の花沢さんは恋の仕方がわからない
やっぱり、ドッキリか?

それとも、ジョーダンか?

そんなことを言うような人には見えない…いや、見えないから信じられない。

「こ…」

「えっ?」

「こ、こ、こ、困りますから!」

私は引ったくるようにしてポイントカードを奪うと、その場から逃げた。

何であんなことを言ったんだ?

何をどう思った結果がそれなんだ?

と言うか、何で私と関わりたいって言うんだ?

ああ、もう訳がわからない…。

「どうしよう、もう休みの日は外に出れないじゃないのよ…」

プライベートでの顔を見られてしまったうえに頑張って築きあげてきたイメージも崩れてしまった。

「もう無理だ、終わった…」

私は呟いて、両手で頭を抱えた。
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