高嶺の花沢さんは恋の仕方がわからない
「は、はい…」

思わず返事をしたら、
「俺とリハビリをしませんか?」

西口くんが言った。

「り、リハビリ?」

何のリハビリをするって言うの?

そう思いながら聞き返したら、
「花沢さんが人としゃべることができるようになるリハビリですよ」

西口くんは答えた。

「えっ、そ、それは…」

それに対して口ごもってしまったら、
「俺で練習しましょうよ、花沢さん」

西口くんがさらに言った。

本当に、何なのだろうか?

後輩に裏の顔を知られてしまったうえに追いかけられて、大嫌いな接待を任せられたうえに…この状況である。

これって、すぐに答えなきゃいけない展開なの?

西口くんは早く答えてくれと言うように、私をじっと見つめている。

本当に、私って向いてないよね…。
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