高嶺の花沢さんは恋の仕方がわからない
仮面を作って本当の顔を隠している私は、西口くんと仲良くできる存在じゃない。

彼と話ができる存在じゃない。

肩を並べて歩くことができる存在じゃない。

ましてや、恋人としてつきあえる存在じゃない。

私と西口くんは、違うんだから…。

そう言い聞かせているだけなのに、泣きそうになっていることに気づいた。

1人になるだけだ。

今までの生活に戻るだけだ。

2人から1人になるだけなんだから、泣く必要はない。

それに、ずっと1人だったじゃない。

学生の頃から、それこそ小さい頃から、ずっと1人だったじゃない。

ずっとずっと、1人で過ごしてきたじゃない。

1人はなれているはずなのに、今は1人になることに恐怖すらも感じている自分に、私は何度も何度も大丈夫だと言い聞かせるのだった。
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