愛するオトコと愛されないオンナ~面食いだってイイじゃない!?
「じゃあ…映画でも見に行く?
それとも、買い物?
あ、そうだ。君のご実家に行こうか?
お土産もお渡ししたいし…」

「えっ!?
う、うちですか?
うち、ぼろ家ですし、狭いですよ。」

って、柊司さんは前に一度来たことあるから、そんなことはもう知ってるんだけど。
あの時はみんなで必死になって大掃除して、テレビもちょっと大きい奴に買い替えたんだよね…
そんなことしても、無駄なあがきだったんだけど。



「そんなことないよ。
それにね…僕、君のご家族が好きなんだ。
なんていうのか…みんな飾らなくて気さくで良いよね。
ああいうご家族の中で育ったから、君もそんな風におおらかで優しいんだね。」

「……え?」



今、なんとおっしゃいましたので…?
『おおらかで優しい』と聞こえたのは、幻聴でしょうか?



大雑把だとはよく言われてたけど、おおらかだったの?
それに、それに、何をもって『優しい』なんて言ってくれるんだろう?
う~、知りたい、知りたい!
でも、そんなこと、訊けない!



「……ん?どうかしたの?」

「え、え…な、な、なんでもありません。」

「何か都合悪いことでもあるの?」

「い、いえ、それじゃあ、明日はうち…に…あ…」

そうだ!私は、一応、沢渡家の嫁なんだから、行くならまずは柊司さんの実家だよ。
最初に私の実家に行くなんて、どう考えてもだめでしょ。
おぉ、危ない所だった。
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