これが恋だと言うのならば

｢えっ、や、でも…。｣


｢俺、朝陽ともっと仲良くなりたいんだよ。ダメかな。｣


｢…う、うん…。ちょっと、恥ずかしいので…。遠慮しときますっ｣


…おかしいなぁ。


｢そっか。じゃあ朝陽、今日一緒に帰ろうよ｣


｢えっ、や、私、麻衣と…｣


麻衣って言うのは彼女の1番仲のいい友達らしい。


｢そっか。残念。一緒に帰るのは諦めるね。でも、１個だけお願いしていい？｣


｢う、うんっ。なに？｣


｢…俺、朝陽のLINE、知りたいな。｣


｢あ、うん、LINEくらいなら…。｣


彼女から連絡先交換の了承を貰ったので、気が変わらないうちにさっさとLINEを交換した。


｢あ、でも私、返信するのとか遅いよ？ごめんね？｣


｢全然。いーよ。じゃ、ありがとうLINE｣


｢ううん！全然！｣


そう言って彼女に別れを告げて自分の席につく。


｢猫かぶりー｣


｢なに？晴真｣


｢猫かぶっちゃって。本当はあんなんじゃないくせに。｣


｢当たり前。ホントの俺なんか女子は好きにならないからね。｣


…彼女も。…お前も。


ホントの俺を知ったら…離れてくだろ。