極艶恋~若頭は一途な愛を貫く~
「お前は男の趣味をなんとかしろ。危ない男に惹かれるな」


謙遜ではなく本心なのだろう。

実乃里の今後を心配しているような優しさも感じる声でそう言った彼だが、それとは裏腹に情欲を掻き立てられたようで、スリップを胸の下まで引き下ろす。

すると、控え目で白く柔らかな双丘があらわにされた。

少女のような膨らみをひと撫でした龍司は、吸い寄せられるようにそこに顔を埋めた。


「あっ……」

甘い声が自然と実乃里の口をついて出る。

大きな手のひらが華奢な体をじっくりと撫で、男らしい筋張った指は、無垢な花弁を刺激する。


しばらく涙目になって喘いでいると、「もういいだろう」と言った龍司が、実乃里の上から下りた。

最後まで抱いてくれないのかと不安に思い、実乃里は彼に向けて手を伸ばす。


「途中でやめないでください」


すると床に立った彼が肩越しに振り向いて、微かに笑った。


「そうじゃない。俺もここでは終われない。少し待ってろ」


机の引き出しを開けてなにかを取り出した龍司が、ベッドに戻ってきた。

裸で横たわる実乃里の脇に腰掛け、小さな銀色のパッケージを指先に挟んで見せてくる。

実乃里が首を傾げたら、龍司はフッと笑ってそれを歯で破く。

教えを施すかのように、パッケージの中から取り出したものを、実乃里の目の前でゆっくりと装着して見せた。


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