隠れイケメンの王子様に恋しました
「こらこら、その膨れっ面。先輩達に見られたらなに言われるかわからないよー」

膨らむ頬をつつかれ、だってぇ~と泣き言を言っていると大宮さんが俯き肩を震えさせてるのが見えた。
きっとみんなの酷い言い様に怒り心頭なのかもしれない。

泣きそうになり朋絵に無言の訴えをすると、あれあれ、と大宮さんの方を指差してる。

指差す方をゆっくり向くと大宮さんは彼の同期の橋本さんに肩を担がれ耳元でなにかしゃべってる。
それを聞いてか大宮さんが笑っていた。

「へ…?」

大宮さんが人前ではっきり笑っているのを見て変な声を出してしまった。
でもそれも一瞬で嫌そうな顔して橋本さんの顔を押し戻し、また何食わぬ顔でお弁当を食べている。

「い、今見た?」

「うん、見た。案外笑うとかわいい顔するのね」

ポツリと言った朋絵を二度見してしまったなの葉はわかってくれたかと嬉しくなる。

「でしょでしょ?笑うと素敵なの!おおっ…もがもが…」

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