隠れイケメンの王子様に恋しました

ずつとずっとあなたと共に

ふっと頬が温かさに包まれる。
ぐいっと顔を上げられ揺れる瞳とぶつかった。
目に涙が溜まってよく見えない。

「馬鹿だな…そんなことぐらいで嫌いになるかよ。こんなに好きなのに。むしろべたべたしたいのはこっちの方だ」

「でも…私甘えたですよ?ほんとにべたべた触るし、いっつもくっついていたいたちなんですよ?」

「そんなの大歓迎だ」

にっこり笑う大宮さんに信じられない気持ちのなの葉は口を突く。

「きっとウザいって思いますよ?重すぎて嫌になっちゃうかも…」

「そんなこと、絶対無い。断言する」

「ほ、本当に?」

「疑り深いんだな…」

そう言うと、よっとなの葉を抱きかかえ自分の膝の上に乗せた大宮さん。
間近に迫る顔にドキドキと胸が高鳴る。

「だ、だって…」

「俺は触るよりもっと凄いことしたいのに?」

ん?と首を傾げて覗き込む顔が妖艶で色っぽくて心臓が飛び跳ねた。

「す…凄いこと?」

「ああ、凄いこと。知りたい?」

徐に眼鏡を取った大宮さんの顔が近づいてくる。
一瞬でなの葉の唇を奪った大宮さんは一旦離れるとなの葉の顔を覗き込む。

「これは序の口。その先も知りたい?」

ニヤリと弧を描く口元は意地悪で世界一甘く蕩ける笑顔だった。
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