隠れイケメンの王子様に恋しました
「ちょっとなの葉!先輩方に反論するのはまずいって!目付けられてなにされるかわからないよ?」

「だって!大宮さん優しくていい人なのにあんな言い方ないじゃない!」

むくれるなの葉を益川が諌めて二人も奥に行ってしまったようだ。


「くっ…」


その場から動けなくて額を押えて…肩が震える…。

俺は……笑っていた。

そこに通りすがった人たちは怪訝な目で俺を見てただろう。
そんなの気にならなかった。
俺の居ないところで怖い先輩方に反論して俺のためにあんな怒ってくれたのが嬉しくて、有難くて…。

なの葉を、好きになって良かったと思った…。


それからというもの、もっと近づきたい、なの葉の事をもっと知りたい。
俺の事なの葉はどう思ってるのだろう?そんな欲求が心を占めていった。


チャンスが来たのは残業をしていたあくる日。

帰る前にちょっと休憩と思ってコーヒー片手に事務室に入ると、一人ぽつんと座ってるなの葉を見つけて驚いた。
平静を装ってソファーに座るも気になってしょうがない。
何か考え事をしているのか一点を見つめたまま固まってるなの葉の後ろに回って近づいてみた。

また、花の匂いがしてよからぬことを考えそうになりながら声を掛ける。
ビックリして振り返ったなの葉との近さに自分から近付いたのに驚いて姿勢を正すと、今このチャンスを逃したら次は無いと送ることを提案した。

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