通信制の恋
近付く遠足
「遠足?」


「うん、そう。次の総合学習のイベント。結も行く?」


私は月曜日に登校すると杏樹ちゃんも来ていて、今は一緒にお昼ご飯を食べていた。


「目的地はどこ?」


「ゴールは海だって!」


「へぇ、いいなぁ。行こうかな。」


「よし、じゃあ、結も参加ね!」


ゴールが海と聞き、私は軽い気持ちで遠足に参加することにした。



「結が行くってことは…」


「俺も行く。」


「だよねー。」


二人でご飯を食べていたはずなのに、いつのまにか私の後ろには直がいて、私は後ろから直に抱き締められる形になっていた。


私がいるところに直もいる。と言った感じだ。


最近の直は、私に対して甘々度が増しており、よく後ろから抱き締めることが多くなった。


もちろん夏休みから続けているバイトも休憩時間が少しでも重なれば店の奥の従業員スペースで抱き締めてくるのことが多い。


そんな直の愛情表現に慣れてきた、今日この頃であった。
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