過ぎた時間は違っても
二対二でも危うい所なのに全員合わせて六人もいるんじゃデートと言うより別の何かなのでは?

「あ、お前・・・。羽季の恋人だったのか」

「お久し振りです。羽季の再従兄弟です。恋人でもなければ恋愛感情もありません」

明穂と明穂の兄、羽季と羽季の恋人、私と前に校内を案内した転入生の六人か。どこに行くか決めているのかな。羽季が計画したのなら決めてないか。皆の服装も特に統一されてないし、明穂と羽季の恋人は踵の高い靴を履いているからあまり動くような場所は避けた方が良いかもしれない。
羽季と同じバスケ部所属の二つ上の転入生を知っていた事に驚かれたけれど、祖母に頼まれて校内を案内しただけだから顔見知り程度でしかない。そもそも、今だって名前を思い出せなくて困っているくらい印象が薄かった。
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