恋とさくらんぼ
「……関谷にそっくりだよな。あいつきょうだいいたわけ? 双子とか?」

「えっ……と、言ってる意味がよくわかんないんだけど」

「別に、興味本位で訊いてるだけだから。弱み握りたいわけじゃないんで、正直に言ってみ?」

なんなんだこの人。なんでわかる……!?

桜は混乱する。わけがわからない。

宮沢は、目の前にいる女子が級友であるとは欠片も思っていないみたいだ。

自信を持って、桜を桃とは別人であると認識している。

なんで……!?

桜は必死に微笑む。動揺を気取られたくない。

……頬が引きつった。
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