先生、好きって言って。
「……わかった。バイバイ、先生。」
先生は本を読んだまま、何も言ってくれなかった。
でも、少しだけ悲しそうな顔をしていたのは私の自惚れかな。
あぁ、先生にこれ以上嫌われない為にも離れるしか出来ないなんて。
苦しい。
恋ってこんなに苦しいものなの…?
*
「あ、蘭ちゃんおかえ…り。って、泣いてる?!」
「りょう…。私、わたしね……」
あぁ、ダメだ。
涙がポロポロ出てきて止まらない。
「ら、蘭ちゃん。一旦教室出よう!屋上で話そうか。」
「うん。」
私は涼に優しく手を引かれ屋上へと向かった。