私立だ、私は。
そういうわけにはいかず、
私の部屋に、先生とはいえ
男の人が来た。
どうする?なにするの?
どうなるの?
私は、妙に緊張し始めていた。
“じゃあ...”
お兄さんは話始めた。
“...はい。”
私は、声を震わせながら答えた。
“はい!”
私の目の前に
ドリルを差しだしてきた。
“え?これ?”
私は、思わず気が抜けた声で
聞き返した。
“うん、これ。とりあえず、
小学校6年生の算数を20分間解いてもらえます。”
そいうと、ストップウォッチで測り始めた。
“では、終わるまで、先生は下にいます。”
そして、本当に
出て行ってしまった。