25年目のI love you~やっぱり一緒に・・・②~
「よかった。」


「えっ?」


「なんか最近、朱美の様子が、付き合い始めた頃から、違って来てる感じだったから。」


「・・・。」


「付き合い始めて、まだ2ヶ月経ってないのに、早くも倦怠期突入かって、ちょっと心配してたんだ。」


「そんなことないよ。」


冗談めかした隆司さんの言葉に、私は笑顔でそう答えたけど、内心、今の私達の姿に、疑問を感じていたことは、やっぱり微妙に伝わっていたんだな、と思う。


「じゃ、休み決まったら、すぐに連絡するからよろしくな。」


「うん、わかった。」


疑問を感じてはいたけど、隆司さんとの時間が嫌になったわけじゃない。それに1日一緒に居て、いろんな場所に行って、いろんなことを話すことは、たぶん今の私達には、やっぱり必要なんだろうと思う。


「よし、じゃそろそろ行こうか?」


「今日は私、出すよ。毎回毎回ご馳走になってたら悪いもん。」


「そうか、じゃ今日は遠慮なくゴチになるよ。」


そう言って、私達は笑顔を交しながら、立ち上がった。


お会計を済ませ、店を出ると、一足先に出ていた彼が


「ご馳走さまでした、美味しかったな、この店。」


「そう、ならよかった。じゃ、また来ようよ。」


「ああ。でも・・・。」


一瞬言い澱んだ隆司さんは


「そろそろ久しぶりに朱美の手料理、食べたいな。」


と言うと、私を伺うように見る。


「うん・・・まぁ、そのうちに、ね。」


私が曖昧な返事を返すと、寂しそうな表情を浮かべる隆司さん。微妙な空気が流れたところで、私の携帯が。見ると店長からで


「はい、成川です。お疲れ様です。」


と出る。しばらくいろいろ話している横で、隆司さんは待ちぼうけ。結局今回も数分話していた。


「なんだって?」


「明日、早出してくれって。なんか朝、臨時納品があるらしくて。最初は渋谷さんに頼もうと思ったんだけど、連絡がつかないんで、申し訳ないんだけどって。」


「フーン、こんな時間にどうしたんだろうな、町・・・じゃなくて渋谷さんか。わかった、じゃ、これで送ってくよ。」


「ごめんね。」


そう言って、私達は歩き出した。
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